2012年02月20日

「TPPをともに考える 地域シンポジウム」に参加しました

 昨日、名古屋国際会議場で行われた「TPPをともに考える 地域シンポジウム」に行って来ました。概要については今朝の中日新聞第3面に記事が載っていますのでここでは触れませんが、全く議論の対象にならならず不満に感じた点がありました。

 それは古川元久国家戦略担当大臣がTPP概要説明を行い、パネリストとしてパネルディスカッションにも参加していたにもかかわらず、日本(経済・社会)の将来像について一言も触れられなかったことです。TPP参加の目的については例の「東アジアの成長力を取り込む」を繰り返すばかりで、「日本はこれからこういう方向を目指すので、TPP参加が必要だ」といった論理が語られることはありませんでした。

「成長力を取り込む」については、パネリストの岡山信夫氏(株式会社農林中金総合研究所代表取締役専務)から、アジアにおけるTPP参加国のGDPが極めて小さいという数字を上げてほとんど望めないという意見がありました。これに対する大臣の回答は、TPPが中国、韓国などを含む、FTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)への足がかりになるというものでした。しかし、中国がTPPをアメリカ主導の中国包囲網ではないかと懸念していると報道されていて、逆に中国との交渉における障害になる可能性のほうが高いように思います。

 そもそも他国の成長のおこぼれにあずかろうという他力本願で不確実な(アジアの成長が続く保証はない)ことが「国家戦略」なのかと思うと、情けなくなってしまいました。

 質疑応答は時間を30分延長して行われましたが、質問者が多く手を挙げ続けても指名されませんでした。大臣が時間切れで退出した後、会議の最後になってコーディネーターの後藤謙次氏(ジャーナリスト)が「日本の将来像を考える必要を感じた」と発言されたので、パネル終了後、彼に「私が質問したかったのは、あなたが最後に発言したことで、その議論が無かったことが非常に不満だった」と言ったところ、次回は取り上げると言ってくれました。少なくとも秋田(2/26)と横浜(3/4)では彼がコーディネーターを務めるので、成り行きを見守りたいと思います。

 出席者340人と盛況だった会場全体の雰囲気としては、TPPへの懸念を持つ人がほとんどという雰囲気で、やらせ質問要員はおらず、やじが飛ぶこともなかったのが救いでした。

posted by ikomai-net at 16:15| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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